米作り:米作りの付加価値の付け方〜生物多様性〜

 

田んぼにはたくさんの生物が棲んでいるというのは、昔のことだろうか。

実は、これまでの農薬、薬剤が嫌われ、

できる限り無農薬で有機肥料を使うようになった米作りでは、

昔の田んぼの雰囲気が戻りつつあると言えるようになったのです。

これを田んぼの生物多様性として、

農林水産省が取り上げ、検討するようになったのは、とてもうれしいことです。

 


お茶碗一杯の御飯を食べるには、稲株3本の米が必要だと言われています。

この3株の周りには、オタマジャクシは35匹程度、

ミジンコならば、3500から5000匹は生息しているはずです。

このような生物と一緒に水田は成り立っているのですが、

今度も田んぼの生物多様性を保全するために、

平成19年、その戦略が農林水産省で策定されている。

 

田んぼに多くの生物が生息するということは、田んぼの大きな付加価値の一つなのです。

それは、多くの生き物に貴重な生息・生育環境を提供することで、

特有の生態系の形成や維持のために、田んぼが貢献しているからです。

たとえば、冬場に水をはっておくと、生物の生活の場を提供することになるし、

できるだけコンクリートの水路を用いないことで、生物多様性は損なわれなくなるのです。

 

いくつかの地域では、生物多様性の保全としての取り組みが進んでいます。

兵庫県豊岡市ではかつて絶滅したコウノトリもすめる街作りを願い、

それをブランドとした米作りに成功しました。

コウノトリが田んぼにいる生物を食べる風景を想像するだけでも、

田んぼに新しい付加価値があることをご理解いただけると思います。