米作り:への字稲作


への字稲作は田植え後の姿はどことなくさびしく、生育も緩やかなのが特徴だ。

穂が出て、1ヶ月ほど経つと、稲は元気いっぱいになり、

その後は、収穫期に向かって稲の姿がまだ穏やかに落ち着いてくることから、

「への字」の名前が付いた。

この米作りが広まったのは、1988年以降である。

 


それまでは、米作りの指導は即効性の化学肥料を使う方法で、

これはV字稲作と呼ばれたが、できるだけ窒素肥料をゼロに近づけ、

急ぐことなく、幼穂形成期までに必要な茎の数が出来上がればいいと考える方法なのである。

このへの字稲作の場合は、肥料代もわずかで済むし、病害虫の被害も少なくなり、

健康な米が収穫できるから、その後一斉にひろまったのである。

 

と言っても、生育のパターンが「への字」であることだけを考え、

施肥の方法などは、田んぼの土の力によって、さまざまである。

基肥の化学肥料を少なくして、

米ぬか、堆肥、緑肥などの「有機基肥一発」方式でも可能なのである。

 

 あくまでも生育パターンが「への字」であればいいので、

施肥のやり方は硫安一発に限らない。

地力に合わせて元肥化学肥料チッソを少量やってもいいし、

身のまわりで安く手に入る、米ヌカ・堆肥・緑肥などの有機物を元肥として生かす

「有機元肥一発」のへの字も可能だ。

 

さて、への字稲作でおいしいお米を栽培する一つの例をご紹介しよう

・基肥は入れない

・追肥として、出穂50日までに、過リン酸10キログラム

・穂肥は、入れない

・育苗は、一箱で80gから100gをまく 

・育苗土は、25から30日間、平置きで自然育苗をする

・田植えは50から60株の2−3本植えが適当である

・水管理は、出来る限り深水にして.落水はしない

・中干しは自然干しが適する

・農薬散布は、自動で、ホース散布を1回だけ行う

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